笑いと音楽が融合したミュージカル調の映画

沖縄を舞台にした作品を多く手がけている中江裕司監督作品の中でも有名なのがナビィの恋です。
ナビィとは平良とみさんが演じるおばあちゃんのことで、沖縄ではなべのことをナビィと呼んでいるそうです。
沖縄では他にもカマドやウシという名前を付けられていた人もいたようで、ナビィという名前も決して珍しくないそうです。
昔は日常的に活用しているものを女性の名前に付けるという風習があったという話を聞くと、興味深い話だなと感じられるでしょう。

この映画には沖縄民謡の大御所がたくさん起用されていることから想像できるかもしれませんが、音楽あり、笑いありのミュージカルを見ているような感覚で楽しめる内容になっています。
全国各地で公開されていましたが、地元の沖縄県でも大人気の映画として有名になりました。

登場人物とあらすじ

物語の舞台は沖縄県の粟国島で、ここに暮らしている祖父母の元に里帰りした東金城奈々子は、大好きな恵達おじぃとナビィおばぁに迎え入れられて都会の喧騒で疲れ果てていた心身が癒やされていました。
奈々子が島にやって来る時に小さな船に乗ってやってきましたが、この時に同乗していたのは一人旅をしている青年の福之助と、白いスーツを着こなす老紳士でした。
福之助はあるきっかけで恵達の家に滞在することになり、皆で仲良く過ごす時間を楽しんでいました。

穏やかな日々を過ごしていましたが、奈々子はナビィおばぁがおかしな様子であることに気づきます。
何だか落ち着かない様子のナヴィおばぁを不審に思っていた奈々子でしたが、その理由が判明します。
実は、島にやって来る時に同乗していた白いスーツの老紳士が、60年前にナヴィおばぁと大恋愛をして引き裂かれてしまったサンラーだったのです。

今から60年前、ナヴィとサンラーは大恋愛をしていたのですが、ユタという霊媒師のような存在の人から宣託されたことがきっかけで引き裂かれてしまい、泣く泣く島を離れたサンラーはブラジルに行っていたそうです。
このような恋愛遍歴があるナヴィと結婚をした恵達はきちんと事情を知っていたそうです。
そのサンラーが戻ってきたことで、ナヴィの切ない60年前の恋が再燃することになります。

結果的にナヴィの恋は燃え上がり、サンラーと一緒に島を離れることになります。
恵達はナヴィの想いを知り、サンラーの元へ返してあげるという優しくもあり寂しい結末を迎えることになります。
しかし、奈々子が福之助と結婚をすることになり、恵達と一緒に暮らすことになります。
やがて二人の間に子供が生まれて孫夫婦とひ孫に囲まれながら幸せそうに暮らす恵達の様子が描かれています。

ほのぼのとした内容に感じられますが、とても切ない恋愛事情が秘められた内容でどの世代でも楽しめる映画です。