伝奇や歴史を基礎にしているSF漫画

一般の人にはあまり知名度が高い作品とは言われていませんが、作品のことを知っている人は素晴らしい作品だと絶賛するのが星野之宣さんが描いたヤマタイカという漫画です。
ヤマタイカは日本人のルーツについて取り上げている作品で、これまでに日本が歩んできた歴史とリンクさせながら現代の日本が描かれています。
物語の冒頭と最後に舞台になるのは沖縄県の久高島で、最高の聖地とも呼ばれている場所で日本一のパワースポットとも言われるほど有名な場所です。

星野之宣さんは、前作のヤマトの火が未完に終わってしまったことで再度構想を練りなおしてリライト作品としてヤマタイカを発表しました。
今作はきちんと完結していることから、前作では語られなかった内容がしっかりと確認できるようになっています。

あらすじについて

この物語は日本人のルーツが二つの民族が存在していたという説がヒントになっています。
火の民族いわゆる縄文人は、フィリピンなどの南方系民族が中心になっており、火山の噴火など自然の営みと共存をするとても明るい狩猟民族だったとされています。
そして日の民族いわゆる弥生人は、朝鮮半島経由でやってきた民族で主に農耕を行ない、火山などを嫌って、秩序を重んじて組織を作り、縄文人を駆逐したとされています。

日の民族に追いやられてしまった火の民族は、南北に引き裂かれてしまったとしています。
こうして追いやられた火の民族の子孫が、北海道のアイヌ民族と沖縄の琉球民族としているのがこの漫画のポイントなのです。

物語の東遷編では、沖縄の久高島に卑弥呼の後継者が現れて卑弥呼から受け継いだという銅鐸のオモイマツカネのパワーを借りて超能力を使ってかつて火の民族が行っていたマツリのヤマタイカの復活を試みます。
ヤマタイカによって日本中の火山が噴火をすることで日本を再生させることが目的です。
ヤマタイカをするために必要になるとても大きな銅鐸のオモイカネを探す火の民族は、日の民族の妨害を受けながらも奈良の大仏にオモイカネが使われていることを知り、戦いの結果奈良の大仏からオモイカネを鋳造することに成功したのです。

次の東征編では、オモイカネの力で戦艦大和を復活させ、ヤマタイカの依代にします。
大和は火の民族の意志に反応する形で米軍基地を攻撃して太平洋を進んでいくシーンも描かれています。

こうして沖縄から始まったヤマタイカの動きは、火山の噴火と共にどんどん加速して、火の民族に眠っていた魂に火をつける形でどんどんマツリが大きくなっていきます。
また、北海道から東北へとヤマタイカの動きは南下を始め、南北から始まったヤマタイカは東京を目指します。
物語のクライマックスではとうとう富士山も噴火をして、火の民族と日の民族の最終決戦が行われ、世直しが終わって日本再生を果たすのです。