沖縄の一般的な住宅の特徴は、台風に備えることができる設備が整えられているということです。
ここ最近に作られる住宅の多くはコンクリート製のものになっていますが、コンクリ造りの建物が一般的になる前から、沖縄の住宅の多くは石造りの門塀などで住宅部分を囲う頑強な作りが多くなっています。
この頑強な作り方はもともとは、先史時代に住居にしていた岩陰や洞窟での生活の延長であると言われています。
沖縄独特の住居様式のことを「琉球造り」と言うこともありますが、その構造的な特徴は柱をしっかりと地中に埋めて、掘り建てを行なっているということです。
この堀立式の作り方を「穴屋(アナヤー)」とも言います。

台風に備えるためのその他の工夫としては、石造りの塀で四方を取り囲んで住宅を建築し、さらに軒先を低くして瓦が飛んで行かないようにしっくいで固めています。
沖縄の民家の屋根には白い模様がついているのでその違いはすぐにわかりますが、あまり台風に縁のない土地からの旅行者の目で見ると、沖縄の空の青さと屋根に使われるしっくいの白さ、更に沖縄瓦である赤い色はとても美しいコントラストを見せてくれます。
コンクリ造りがメインになった沖縄の都市部では、あまりこうした沖縄独自の風景が見られなくなってきています。
しかし、かなりきちんと作った古民家はまだまだ使用に耐えられる建物も多く、現在では観光客向けに民宿としてリフォームしたり、エステやその他の土産物屋として利用するケースもあるようです。
伝統的な沖縄の古民家の屋根には、沖縄の伝統的な魔除けであるシーサーの像が乗せられていることもあります。

沖縄の伝統的民家の多くについているシーサーの像は、近づいてみるとどこか愛嬌があり、かわいさを感じられるものも多くなっています。
同じシーサーといってもかなりそれぞれ独自にデザインを変えており、まるで番犬のようなたたずまいのものから、ちょっと強面の妖怪変化に近いものまでさまざまです。
沖縄に住む人達の気持ちをよく示しているのが、この住宅の作り方です。
ややもすると殺風景になりがちな石壁に囲まれる住宅であっても、その周囲には沖縄の色鮮やかな花が多く植えられ彩りを町中に入れてくれています。
民家の庭先にはブーゲンビリアやハイビスカス、チョウセンアサガオといった他の地域では見られないきれいな花が使われており、まちづくりのセンスのよさを感じさせてくれています。