離島での地域医療を考える

「Dr.コトー診療所」は、もともとは山田貴敏原作のマンガをもとにしたテレビドラマです。

放映は2003年でしたが、第一期として放映されたドラマが大好評だったこともあってそのあとに2004年の特別編、2006年の第二期と続編が制作されていきました。

ドラマの舞台は沖縄県八重山列島のとある架空の島で、そこに来た医師であるコトー(吉岡秀隆)が地域の人たちと触れ合いながら過酷な地域医療の現場で奮闘する様子が描かれました。

実際のドラマの撮影に使われたのは与那国島で、沖縄の景色そのままを生かした演出がされたことで画面の美しさも人気を高める要因になりました。

ドラマでは主題歌に中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」が使われたり、BGMとして吉俣良の音楽が使われるといった、非常に凝った演出がされたというようなことも特徴になっています。

放映時には大人気で社会現象にまでなったドラマなので、これで医師を目指したり地域医療に携わりたいと考えた若い人もたくさんいたのではないでしょうか。

過酷な地域医療の現場について

「Dr.コトー診療所」が人気となった理由はたくさんありますが、やはり主題として取り扱われた離島での地域医療の実態が大きなインパクトを与えたと言えます。

ドラマでは主人公である五島健助(通称コトー)が島に渡ってきたところからスタートします。

コトーは医師がいない島である志木那島に自ら志願して来た男性で、以前から医師が来てくれることを望まれていたことから地域の人からは大変喜ばれます。

ただ招聘こそされたものの案内された医院にはほとんど設備らしい設備もなく、満足な治療ができるとは言いがたい状況でした。

それでも人の命を救いたいという一心で主人公は自分なりの精一杯を尽くして島の人に起こる病気の治療にあたっていきます。

最初は若造としてあまり信頼されていなかった主人公もドラマが進んでいくことで次第に島の人とも打ち解けるようになり、そこから命を守るということはどういうことなのかを視聴者に訴えかけていきます。

架空の島が舞台とはいえ無医村や過疎地域が増えてきているという社会情勢からみて非常に内容はリアルで、問題を真剣に考える大きなきっかけにもなったようです。

続編が待たれるものの

大人気の「Dr.コトー診療所」ですが、ファンからは待望されているにもかかわらず、なかなか続編の制作ができないという問題があります。

というのもドラマ第一期放映時には若手であった柴咲コウや蒼井優といった主要キャストが既に大人気の女優さんにまで成長していたり、逆に既に芸能界を引退してしまった役者さんも何人かいたりするからです。

ファンとしてはキャストを入れ替えてでも続きが見たいところですが、やはりドラマの性格上できるかぎり以前と同じ状況で制作してもらいたいという希望もあります。

扱われているテーマが普遍的なのと、丁寧に作られた心温まる内容であることから何度も再放送がされています。

何度か続編製作がされているというデマが流れることもあるのですが、実際のところそういった動きはなく今はDVDなどで放映時のものを見返すしかないようです。