映画にもなった椎名誠原作の小説

「ぱいかじ南海作戦」は椎名誠著の小説で、同名の映画も2012年に公開されました。

椎名誠の書く話にはよく元気で前向きな大人が登場してきますが、この「ぱいかじ南海作戦」もまさにそのパターンで39歳のカメラマンの男性が気分転換に訪れた沖縄で全財産を盗まれてしまいます。

この主人公はその前に東京で仕事をしていたのですが、会社が倒産してすぐに妻とも離婚をしておりまさにふんだり蹴ったりの状況からのスタートです。

ですがそんな何もかもを失うような経験をしながらも、現地で出会った人たちと意気投合し楽しくテントでの生活をしていきます。

そこで新しい出会いもありつついつまでもこの生活が続けばと思うのですが、突然にそんな生活には終止符が打たれもとの日常に連れ戻されそうになってしまいます。

ラストシーンでは元に戻るのかと思わせておいて、筏をつかって新たな場所を求めて旅立っていく主人公が描かれます。

大人が憧れる冒険ストーリー

「ぱいかじ南海作戦」は一言で表現すれば「大人のためのファンタジー」ということになります。

子供のときには日常から離れてどこか遠い世界で冒険をするという夢想をするものですが、大人になるとそんなことを忘れてついつい日常生活に忙殺されるようになります。

ですがそんな大人もちょっとしたきっかけで子供のように楽しく冒険をして、そこで新しい出会いを経験できるというようなことをこの小説ではメッセージとして送ってくれているようです。

沖縄の舞台は県内でも有数の自然の宝庫である西表島であるというところもまた良くて、作中には落とし穴を掘ってイノシシを捕まえ、それを解体して食べるというようなシーンも登場してきます。

南国で仲間たちとテントを張り自然とともに生活をするという一瞬の楽園はもろくも崩れ去って行ってしまうのですが、そんな経験をした主人公がまた新しい土地で今度はどんな冒険を経験していくんだろうと思うと一緒にワクワクした気分になります。